梨子松菌湯

140929 梨と松茸のスープです。

 この時期、梨が出まわりはじめましたが、梨はからだに潤いを与える作用があり、空気が乾燥する時期には適した食べ物です。

 ただし、基本的には寒性の性質を持つので冷え性の方は要注意です。中華料理では、写真のようにスープの具材としても用いられますが、梨の持つからだを冷やす作用を和らげる意味もあります。

 松茸は、香りの良さが特徴ですが、キノコ類には免疫力を高める作用が期待できますので、冬にかけて風邪などが流行るシーズンにはお勧めです。

 ところで、免疫力といえば一般的には、ウイルスやガンなどに抵抗する力という認識が強いと思いますが、免疫を担っているマクロファージと呼ばれる細胞は、微小な腎結石やヘルニアの“でっぱり”部分など、からだにとって異物と見なされるものを貪食してくれるほか、眼球や脳内のゴミも食べてくれます。要するに免疫力の高い人は、腎結石やヘルニア、黄斑変性症、認知症などになりにくいといえます。

 漢方的には免疫力は“気”の作用の一つで、“気”の生成には主として胃腸の機能が関わっており(教科書的には脾、肺、腎が関わっています)、“気”は陰陽で言えば“陽”ですので、免疫力を維持しようと思えば、おなかを冷やさないことが最低条件になります。

 

 

 

関連記事

  1. 上湯排翅

  2. 合鴨のハツ

  3. 甜葱炒金柑野鴨片

  4. 風海鰻(日陰干しハモの前菜)

  5. 自家製カラスミ入りの大根餅

  6. シマエビの酸辣湯