十八街麻花/ おなかの張り



 麻花(マーファー)というのは、小麦粉を練って麺を作る要領で伸ばしていって、最後にひねった状態で揚げたものです。

 砂糖やケシの実、クルミなどで味付けしたお菓子ですが、天津の名物で発祥の地名から十八街麻花とも呼ばれています。

 天津と言えばこの十八街麻花の他に、「狗不理包子(ゴウプリィパオヅ)」という直訳すれば「犬も食わない肉まん」と、「耳朶眼炸羔」という甘い餡をもちごめの生地で包んで揚げたお菓子が有名で、天津三大名物と呼ばれています。(因みに、日本でも有名な天津甘栗は入っていません。)

週末topics~おなかの張り

 先週に引き続いて春によく見られる症状として、今回は「おなかの張り」を取りあげます。

 「春の養生法」に書いたとおり、漢方では「春」は「肝」の季節であり、ストレスが原因の様々な症状が顕在化しやすい季節です。

 「肝」は消化管のスムーズな蠕動運動をコントロールしていますので、ストレスがかかると胃腸の動きがぎくしゃくして、ゲップがでたりおなかが張ったりしやすくなります。また、人によっては大腸に溜まったガスの影響で軽い腹痛を訴えることもあります。

 このような状態が続くと、胃腸の機能低下から食べた物が十分に消化されないことで、「血」が不足し、「血」の不足はまた、「血」の塊でもある「肝」の機能低下を招くという悪循環に陥りやすくなります。(特に女性では、生理前の胸の張りや生理痛が強くなったりします)

 おなかが張る時には、新薬の胃薬を服用してもあまり症状が改善しませんが、「香り」の力で「気」の流れを良くする漢方処方が有効です。

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