芒果布丁/ 夏の冷え症

芒果(マンゴー)は、インド〜ビルマが原産で、数千年前からインドを中心に栽培されてきました。

 薬効としては、益胃止嘔、清暑止渇、利尿などで、暑い地域に於ける、吐き下しに有効(抗菌作用があるといわれています)で、のどの渇きをおさえる作用もあって、まさに熱帯向きの果実です。

 因みに、芒果布丁(マングォプーディン)はマンゴープリンのことです。

                                                                                                                                                  週末topics〜夏の冷え症

 政府の方では、クールビズを提唱していますが、まだまだオフィスなどのクーラーで体が冷えて困ると言う方は、多いと思います。

 漢方的に見た場合、冬場に見られる冷え症というのは、もともと血の気が少ない人が寒さの影響を受けやすくなる「血虚受寒」タイプと、ストレスによって気の流れがスムーズに行かない為に冷えを自覚する「肝鬱気滞」タイプが多いというのは以前にも書きました。

 これらの典型的な冷え症タイプ以外の方で、特に夏場だけクーラーで冷えるという方は、とりあえず「衛気」を補強する事で対処できます。

 夏場は、どうしても冷たいものを摂りがちで胃腸が冷やされ、そのために「衛気」が不足しがちになって、肩のあたりが冷えてしょうがないという方は、玉屏風散のような処方で、衛気をパワーアップすることをお勧めいたします。

 また、精神的なストレスをかかえていたり、暑いところとクーラーのよく効いた部屋を行き来する事で、自律神経に影響を受けやすい方には、シベリア人参のハーブティーがお勧めです。

シベリア人参は、体を暖める効果とともに、アダプトゲン作用といって、精神的、環境的を問わず生体に対するあらゆる「ストレス」に対して生体の適応能力を高めるという作用に優れています。

 あと、冷え症ではないですが、クーラーが苦手という人に多く見られるのが、首や肩にあらわれる急性の筋肉痛です。

 これは、冷たいものばかり飲み過ぎたりして、体内に「湿」を抱えてしまうと、それだけでも「気」の流れは悪くなりますが、そこへクーラーの冷気があたることで、余計に「気」の流れが悪くなって、痛みが発症すると考えられています。

 寝違えてもいないのに、首の辺りに、急に強い痛みを感じたりしますが、患部に熱感を感じることも多く、また、首に限らず肩や背中、上腕部でも起こり得ます。

 漢方では、この痛みには冷やすのではなく、風邪の初期の時に体表部にとりついた「寒邪」を追い払う時に用いる処方に似た処方で対処します。

関連記事

  1. なつめ/ 口臭について

  2. 蓮心・蓮肉/五臓六腑〜「心」

  3. すだちと汾酒の氷菓/ 急性の頻尿

  4. ココナッツミルクプリン/ 夏の胃腸障害

  5. 葉ニンニク / 「痛み」について

  6. 銀耳のデザート/ 漢方的ダイエット(その2)