杭州老鴨湯/ 冬の頻尿

 南宋の都がおかれていた杭州は風光明媚な観光地としても人気がありますが、この老鴨湯(鴨のスープ)は杭州料理の名物の一つです。

 鴨1羽を丸ごと使って、金華ハムや塩漬けの豚肉などとともに煮込むものですが、浮き実としては春笋(はるたけのこ)が使われているくらいで、鴨の濃厚ながら意外とさっぱりとした味(意味不明?)のスープです。

 鴨(中国で鴨といえば、日本で言うアヒルのことですが)は、重陽節(旧暦九月九日)からが美味しいとされていますが、タンパク質が豊富で体力の衰えた人や産後に滋養目的でも食されます。

週末topics〜冬の頻尿

 めっきり冷え込んできましたが、寒くなるとトイレが近くなるという方は多いと思います。その昔、なぜ寒くなると尿意をもよおすのかと素朴な疑問をいだいたことがあって、某大病院の泌尿器科部長の先生に聞いたことがありましたが、「さあ、なんでやろ?」とはぐらかされてしまいました。

 西洋医学的に言うと、寒冷刺激が膀胱や自律神経に影響して尿意をおぼえるとかになると思いますが、これは漢方的に考えると極めて単純な話しです。

 つまり、寒くなってきて、体が体温を維持するために多くの熱エネルギーが必要になってくると、尿として膀胱に溜めている水を「保温しておく」為のエネルギーがもったいないので排泄してしまおうとするのです

 このblogでも、何度も不必要な水の飲み過ぎは体を冷やして健康を害するという事を書いてきましたが、熱かろうが冷たかろうが、飲んだり食べたりした水分は、排泄するまでのあいだ、体はエネルギーを使って、ずっと体温まで保温し続けているわけで、不必要な水分を抱えていると言うことは、胃腸をはじめ体に余計な負担をかけるということです。

 さて、そういうわけで寒くなってくるとトイレが近くなるのは自然な現象とも言えますが、人によってはちょっと冷えただけでも、すぐに尿意をおぼえる方もいます。

 このような方は、漢方的には陽虚や血虚とよばれる体をあたためるエネルギーの少ない人という事になりますが、苓姜朮甘湯や当帰四逆加呉茱萸生姜湯という処方が適応になります。

 

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