白菜の干し貝柱スープ煮込み

11126  白菜の芯の部分を干し貝柱の入ったスープで柔らかく煮込んだものです。また、白菜の上に載っているのは栗です。

 白菜はアブラナ科の野菜で、中国に於いては古くから栽培され、特に北方では極めてポピュラーな野菜です。日本でも糠漬けや鍋物の食材としてなじみ深い野菜ですが、日本で本格的に栽培されるようになったのは意外にも明治以降のことです。

 日本人の感覚では、葉もの野菜=緑色野菜というイメージが強く、白菜の白い部分に価値を感じない方が多いですが、中国では外側の緑色をした葉よりも内側の白い部分ほど値打ちがあるというのが一般常識としてあり、一番真ん中の芯の部分だけを使った有名な宮廷料理があるほどです(「開水白菜」参照)。味に関しても、注意して食べ比べれば簡単にわかりますが、白菜の外側の葉っぱよりも芯の部分の方が圧倒的に甘いです。

 また、味だけでなく、一番内側の芯の部分は生長点であり、生命力に富んだ部分であるから値打ちがあるとも言えますし、白菜に限らずニンジンでも芽の出る部分(頭の部分)にはファイトケミカルなど有用な成分が多く含まれており、捨てずに食べる方が身体には良いことが科学的にも証明されています(皮の部分も同じで、植物自身が自らを守るための抗酸化物質などが多く含まれています)。

 

 

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