鶏と葱の鍋煮込みラーメン

11126  ネギがたっぷり入った、寒い日にはぴったりのメニューです。

 ネギにはからだを温める作用のほか、発汗作用があって体表部に張り付いた冷えを追い払ってくれますので、背中に寒さを感じてかぜを引きそうな時にはお勧めの食材です。

 実際に、葱豉湯(そうしとう)という処方があって、ネギと淡豆豉(大豆を発酵させたもの)だけで構成され、軽いかぜに有効とされています(日本なら、みそ汁にたっぷりのネギを入れれば同じような効果が期待できます)。

 かぜの引きはじめの症状としては、いくつかのタイプにわかれますが、最も一般的なものは寒けがすることから始まります。漢方では、寒邪とよばれるものが風邪(ふうじゃ)と共に背筋に張り付いた状態と捉え、この邪が体表部にいる間に、からだを温めて汗と共に追い払おうとします。このタイプのかぜ薬で最も有名なものが葛根湯で、昔から葛根湯を服用する時は熱い粥やうどんを食べてうっすらと汗が出れば治ると言われてきました(繰り返しになりますが、手元に葛根湯が無くても、熱いうどんやみそ汁にネギを多めに入れて食べてもある程度の効果は得られます)。

 現代人は体温計で熱がちょっとでもあると、すぐに冷やすことを考えますが、漢方では、冷えからくるかぜの初期は、まずおなかを中心にからだを温めることを優先します(間違っても冷蔵庫から出したてのミネラルウォーターなど、おなかを冷やすものは飲まない方が身のためです)。物理的に温かいものは勿論ですが、ネギやショウガなど効能としておなかを温めるものが基本となります。また、温かいものであっても消化するのにエネルギーが要求される油っぽいものや唐辛子など刺激の強いものも避けるべきです。

 付け加えますと、単に冷えたり、冷え症であったりするのと違って、かぜの引きはじめの寒けは、ストーブの前に行ったり厚着してもとれません。いくら厚着しても寒いと感じた時は、かぜの引き始めの可能性が大です。

 

 

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