北京ダック


 今日も忘年会シリーズ第3弾、「北京ダック」です。ダックはアヒルですが、アヒルを表す中国語は「鴨」で、日本語のカモは中国語では「野鴨」になります。

 填鴨(ティエンヤー)と呼ばれる、1日に何回か強制的にエサを充「填」されて肥育されるアヒルを、皮がこんがりするまで焼き、ぱりっとした皮の部分をそぎ切りにして甜麺醤とネギなどとともに、餅(ピン)とよばれる小麦粉を原料に薄く焼いたクレープ状のものにくるんで食べます。

 歴史的にはアヒルを丸ごとローストする料理は、北京よりも古くから南京の料理としてあったそうですが、清朝の時代に今のスタイルで食べる食べ方が広まったそうです。

 北京ダックに関しては北京の全聚徳というレストランが有名ですが、当地ではアヒルづくしの宴席コースがあって、北京ダックのほかアヒルの舌を使った前菜や水かきの料理、皮をそいだ後のアヒルの肉の部分は野菜と炒めたり、骨などでスープの出汁をとったものなどが出てきます。このレストラン、北京では140年の歴史があるそうですが、今では上海などにも支店があるほか東京にも出店しています。

 さて、アヒルですが薬膳的な効能としては滋陰養胃利水消腫となっており体を構成している部分の潤いを補い、むくみなどの不要な水を排泄する働きがあるということで、どちらかというと乾燥肌やほてり、のぼせの傾向のある人の滋養に良い食材であるといえます。

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