八宝辣醤

201103  上海料理の名菜、八宝辣醤(パーパオラージャン)です。

 鶏肉や野菜を細かく切りそろえたものを辣油や甘味噌(醤)で味付けしたものです。

 中央あたりに楕円形のような形をしているのは、年ガオ(ニェンガオ)~中国のお餅で、新春の季節によく使われます(正月に餃子を食べるのは北方の習慣)。

 ところで、八宝辣醤や八宝飯などに使われる「八」という数字は、日本でも末広がりで縁起がいいとされていますが、中国では更に「発展」や「発財(お金儲け)」の「発」と発音が近い(特に広東語)ことからも好まれます(因みに、日本で言う「八宝菜」は、そういった名称では中国には存在しません)。

 ついでに、数字については陰陽論では奇数が「陽」、偶数が「陰」にあたるので、一般的には、一、三、五、七、九などが好まれます。九は日本語では「苦」に通じるとして嫌う方もいますが、最大の「陽」数であり中国では好まれる数字です(発音的には「酒」と同じですので、酒を表す略字としてさんずいへんに「九」という字も使われます)。

 また、五目野菜や五目炒めなどにも使われる「五」は、五行説で世の中のものを総て5つの性質に分けることから、単に数としての「五」よりも「各種の」という意味合いで使われることが多いです(例:「五金」と看板にあれば各種金属を扱っていますという意味になります)。

 さて、八宝辣醤に話しをもどすと、辛い味は発散という作用があり、ストレスがたまってイライラすると無意識に辛いものが欲しくなる人は多いです。ただし、唐辛子などは辛いだけでなく刺激が強く胃を痛めるおそれがあるのと、身体を温める作用~発汗作用が強く、胃腸が弱い人が摂りすぎるとストレス発散作用以上に身体にとってマイナスとなることがあります。そういう時には、辛いという味でありながら、刺激の少ない薄荷やミント系のものがお勧めです。薄荷などは辛い味に分類されるものの、胃腸にもやさしく、イライラ気味の人が常用するには最適で、実際に漢方でストレス性の生理不順などに用いられる逍遥散などの処方には薄荷を乾燥させたものが生薬として配合されています。

  

 

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