9種のきのこの炒めもの

1022  シメジやホンシメジ、エノキやシイタケ・・・一応9種類の名前は聞きましたが・・・とにかく9種類です。中でも一番珍しいのは、髪の毛のようにも見える、その名も「髪菜(ファーツァイ)」と呼ばれるものです(正確に言うと藍藻の類になりますので、きのことは言えないかも知れません)。

 この髪菜は、中国語の発音がお金儲けを意味する「發財」と同じで、特に香港や広東で、縁起物として好まれます。ただし、近年、中国国内での採集と販売が禁止されており、滅多にお目にかからなくなりました。

 さて、きのこ類は一般的に胃腸の機能を高めたり、血液を浄化したり、免疫力を高める作用がありますが、秋から冬にかけて免疫力が低下しがちな季節にはお勧めの食材です。なぜ、秋から冬にかけて~つまり寒くなると、免疫力が低下するかというと、人間は恒温動物なので、寒くなればなるほど体温を維持するための熱エネルギーが必要になり、その他の機能が低下しがちになるからです。冬になるとかぜがはやるのも、同じ理由であって、「空気が乾燥してくるのでかぜがはやる」という言い方をよく耳にしますが、実際は乾燥よりも寒さの方が問題です(空気が乾燥するとかぜがはやると言うなら、砂漠地帯は年がら年中、かぜがはやっているはずです)。

 蛇足ながら、9種のきのこの「9」という数字は、日本ではともすれば敬遠されがちな数字ですが、中国では奇数は「陰陽」でいうと「陽」であり、9はその中で最大の数字ですので、おめでたい数字として好まれます。

 

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