舌の苔と口臭について

 先日テレビを見ていると、舌の上につく苔は口臭の原因となるばかりか、ガンの原因ともなりうるというような研究結果が報道されていました。実際に舌に苔が厚くついた状態と苔を除去した時の口臭の分析データの違いなども放送されていましたので、鏡を見て舌の上に苔が分厚くついている方は歯ブラシなどで苔を取ろうとされた方も多かったと思います。

 漢方では昔から舌の状態を体質の判断材料としますが、舌の苔に関してはうっすらと白い苔がまんべんなくついている状態が正常であるとされています。舌の苔が分厚くべっとり付いていたり、反対に苔が所々はがれていたり、あるいは苔がないのも問題があると判断されます。

 舌の上に白い苔がべっとり付いているのは一般的には食べ過ぎや飲み過ぎで胃腸が弱っているのか、水分の過剰摂取で胃腸が処理できない水分をかかえているケースが多く、更にこういったケースでは口の中が粘りやすくなり、余計に水分を摂ってしまうという悪循環に陥りやすくなります。

 その他にも、舌の上の苔が多い方は、むかつきなどの胃部不快感や、のどに異物のようなものがひっかかった感じがしやすくなったり、梅雨時や雨の日にはからだがだるくなりやすいといった特徴があります。また、長期化すると不安感が強くなったり、ぐっすり眠れなくなったりします。もちろん、こういった状態では口臭が気になることもあり得ます。

 よって漢方でも舌の上に苔が分厚いのは良くないと言う点では西洋医学的な考え方と共通しますが、だからといってタンクリーナーや歯ブラシで苔を取ればいいとは考えません(あまりこすりすぎると、舌の表面が傷つき、別の問題が生じかねません)。舌の上の苔の状態はあくまで体内の水分代謝の異常などから生じているものであり、体内の水分代謝を改善する処方を服用すると共に、おなかを冷やしたり水分を過剰に摂取しているといった生活面の改善も必要となります。また、そうすることで、確実に舌の上の苔は薄くなっていきます。

 

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