タコの天ぷらと野菜のマヨネーズ炒め

 関西では、夏の半夏生(はんげしょう)?夏至から数えて11日目、どんなに遅くても半夏生までに田植えをしなければいけないという目安でもあったそうです?に、タコを食べる風習があります。田植えも終わって、稲がタコの足のようにしっかりと根付くようにという願いを込めているそうです。

 タコは全身が筋肉のかたまりで、タンパク質が豊富に含まれており、薬膳的な効能も「益気養血」となっており、夏ばての予防になりますし、この時期の明石のタコは一年で一番美味しいとされていますので、そういったことも関係しているのかも知れません。

 さて、「半夏生」という言葉は、半夏が生え始めるということから来ていますが、「半夏」というのは生薬名で、サトイモ科のカラスビシャクという植物(田んぼのあぜ道などに生えています)の塊茎を乾燥させたものです。(近年は、農薬の普及から日本では殆ど見かけなくなりました)

 半夏は、漢方生薬としては「燥湿化痰(そうしつけたん)」作用といって、体内にある余分な「湿気」や「痰」を取り除く作用があります。また、生薬の中でも、半夏は陳皮と共に、古ければ古いほど値打ちがあるとされています。

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