豚肉と棒鱈の醤油煮、ジャスミンライス添え

20110920 京料理やおせち料理に欠かせない棒鱈は、保存食としてマダラを干物にしたものです。

 寒風の中で長期間干される棒鱈は、普通の干物に比べてかちんかちんで、戻すのに手間がかかりますが、上品な“臭み”が特徴です。

 さて、写真のご飯はジャスミンライスとも称され、インディカ種の中でも特に香りが良いものです。香り米では、日本でも高知県の仁井田米などが有名ですが、もともと独特の香りがするインディカ種だけに、仁井田米などとは比較にならないくらいの強い香りがします。

 ジャスミンライスは一般的な日本人の嗜好に合わないかもしれませんが、香りは気の流れを良くしてくれますので、胃腸の消化促進作用が期待できます。漢方の考え方では、食べ物が口から入って、胃腸を通り過ぎていく一連の“流れ”は、即ち気の流れであって、気がスムーズに流れているときは食欲も湧くし、ゲップやガス、おなかの張りといった症状も出ません。

 俗にストレスは胃にくると言われますが、これはストレスの影響で気の流れが滞ることで、様々な不快な症状が現れることを指しますが、こういった時は漢方薬でも香りの良い生薬を中心とした処方が用いられます(漢方でなくても芳香健胃薬と称されるものも同じことですし、香辛料の多くにも健胃作用があります)。

  そういった意味では、ジャスミンライスは、ストレスフルな方にとっては結構おいしく感じられるかもしれません。

 

 

 

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