タラの白子と豚の脳みそのスープ

Photo  タラの白子と豚の脳みそのスープです。

 脳みそと聞けば一瞬ひるんでしまいそうですが、臭みもなくタラの白子に似た食感でした。

 普通、動物の脳なんか口にすることなんて無いと思われるかもしれませんが、内臓の一種として中国ではよく使われますし、英国で狂牛病騒ぎの時に露呈しましたが、ハンバーガーのパテには牛の脳も使われていました(脳が入っていてもビーフ100%と標記できるそうです)。

 さて、豚の脳の薬膳的な効用としては、めまいなどに有効とされるほか、外用ではしもやけに良いとされています。

 ところで、白子とは魚の「精巣」ですが、脳というのは漢方の考え方では「精」から生じる「髄」の海と呼ばれ、「精」と深い関係にあります。また、「精」は「有精卵」の「精」でもあり、「強精剤」の「精」でもありますが、生命の根源物質とされ、成長、発育、生殖、老化に深く関わっています(「精」とは 参照)。

 よって、人間が老化するということは「精」が減少していくことで、老化によって脳が衰えるのも、「精」が減少していくことが原因であるといえます。このため、脳に限らず全身の老化現象を抑えるためには、いかに「精」の減少を遅らせるかがポイントになりますが、この「精」が主に納められているのが五臓六腑の「腎」とされていますので、漢方で老化予防の目的で用いられるものを「補腎薬」と呼んだりもします(補腎薬という処方があるのではなく、体質に応じて様々な処方があります)。

 薬膳的にも、中華料理の高級素材と呼ばれるものは「精」を補う作用がありますが、この「精」を保持するためには胃腸が正常に機能している必要があり、胃腸機能低下の状態では、いわば「精がつく」食べ物を食べようが、補腎薬を服用しようが、「精」を増やすことは難しくなります(因みに、胃腸機能をつかさどっているのは五臓六腑で言えば「脾」ですが、この「脾」が弱い人を「ひよわ」と言います)。

 

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