菜の花の押し豆腐巻き

100324  菜の花のおひたしを押し豆腐(百頁:バイイェ)で捲いたものにカラシソースがかかっています。

 さて、菜の花はつんとした辛味が特徴ですが、これはカラシナやダイコンなどもそうですが、アブラナ科の野菜の多くに含まれるイソチオシアネートという成分によるものです。

 この覚えにくい名前の成分にはガンの予防効果があるとされており注目されていますが、こういった成分のことをファイトケミカルとよび、健康にとって重要な働きがある成分のことを指します。

 見方を変えると、ファイトケミカルはカロリーやビタミン、ミネラルなどこれまでの食品分析では表されなかったものの、それを有効成分という言い方に置き換えれば生薬などの世界では当たり前の話しであったわけです。で、何が言いたいかというと、食品であれ生薬であれハーブであれ、そういった天然物にはおおよそ数千もの成分が含まれているとされていますので、ビタミンや食物繊維などの含有量といった一般的な食品分析の数値(あるいは生薬などでは特定の有効成分のみ)では到底表しきれないものだと言うことです。

 更に言えば、野菜不足だからといってビタミンCや食物繊維のサプリを摂っても、それで話しが済むものではないという訳です。よって、最近では西洋の世界でも“ホールフード”即ち、野菜などの特定の成分をサプリメントとして摂るよりも野菜そのものを丸ごと摂る事の重要性が強調され始めていますが、そういった考えは即ち薬膳的というか東洋的な考え方そのものだと思います。

 

 

 

関連記事

  1. ワタリガニと春雨の沙茶醤煮込み

  2. アサリの湯麺

  3. 木犀肉

  4. くらげと紅芯大根の和えもの

  5. 米薫童鶏

  6. 牡蠣の含め煮スモーク