咸魚と卵白の炒飯

 咸魚(広東語:はむゆぃ)は、香港を始め広東料理でよく用いられるもので、一般的には咸魚鶏粒炒飯が有名ですが、写真は咸魚と卵白の組み合わせになっています。

 中華では玉子でも卵黄と卵白を別々に炒めて「金」と「銀」に見立てたり、どちらか一方だけを使うことがよくあります。ところで、「玉子」のことをは中国語では「蛋」と書きますが、卵白は「蛋白」となり(因みに卵黄は「蛋黄」)、タンパク質のタンパク(蛋白)はここから来ています。

 栄養成分的に見て同じ量の卵白と卵黄を比べた場合、カロリーについては卵白は卵黄の8分の1程度ですが、タンパク質は卵黄の3分の2程度含まれています。また、それぞれ特徴的な成分としては、卵黄にはミネラルやビタミン、レシチンなどが含まれており、卵白にはシスチンというアミノ酸やリゾチームという酵素が含まれています。

 リゾチームは細菌の細胞壁を分解する働きがあり、卵黄を細菌から守る役割がありますが、消炎剤として風邪薬などにも含まれています。ただし、薬として用いられるリゾチーム(塩化リゾチーム)も、100%、卵白を原料に作られますので、卵アレルギーの方は注意が必要です。

関連記事

  1. ゲソの炊き込みご飯

  2. 黒米と糯米の点心

  3. 菜の花の押し豆腐巻き

  4. ジュンサイ、ハモ、加賀太胡瓜のすり流し

  5. オマールエビの揚げもの

  6. 牛テールと根菜の煮込み