あん肝の紅芯大根おろしかけ

20120126  あん肝の上に、中国の旧正月には定番の紅芯大根をすりおろしたものが載っています。

 アンコウの身は淡泊ながら、あん肝は海のフォアグラとも称され、濃厚な味が特徴で、酒の肴にもぴったりです。

 ところで、薬膳的な考え方では、あん肝のような肝臓を食べることは自らの肝臓に良いとされています。ただし、東洋医学で言う肝臓は、西洋医学的な臓器としての肝臓とは異なり、自律神経と関連性が高く、全身の気血の流れをコントロールしていたり、目ともつながっていると考えられています。

 また、季節で言えば春と関連しており、旧正月を過ぎたこれからの季節、肝臓のコンディションの善し悪しが健康状態に影響を与えやすくなるとされています(「青い春の木の芽時」参照)。漢方的には、肝臓のコンディションに悪影響を与えるのは、一に精神的ストレス、それも“自分ではどうしようもないことに対してイライラする”というタイプのストレス、次に血の塊である肝臓に於いて血が少ないこと(血虚)、それに過労(肝は罷極の本)などがあげられます。

 特に現代社会に於いては、加工食品の蔓延からミネラル不足に陥りやすく(「食事でかかる新型栄養失調」参照)、鉄や亜鉛、カルシウムなどのミネラル不足はうつ傾向を強めるほか、血液の生成にも悪影響を与えることから、日頃からコンビニ弁当やファーストフードに頼りがちな方は、春に体調不良が顕在化しやすくなると考えられます。

 

 

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