豚の大腸の北京屋台風煮込み

Photo 豚の大腸を蝦醤(シャァジャン:アミエビなどを発酵させたもの)、ニンニク、唐辛子などディープな味付けで煮込んだものです。

 豚の大腸は、弾力性に富んでおり、長時間煮込まれることでやっと噛み切りやすくなるほどです。この弾力を生かして、腸詰めに利用されたりもしますが、料理に使われる時は強火で焼くか、長時間煮込むのが基本になります。

 さて、大腸の生理的な役割としては水分を吸収することとなっていますが、漢方の考え方でも胃腸の消化吸収機能をコントロールしている五臓六腑の「脾」は、水分代謝にかかわっているとされています。このため、脾の機能低下(=胃腸の機能低下)は、むくみや下痢などのほか体の中に湿気がこもって神経痛の原因となったり、痰湿とよばれる水垢のようなものが発生してからだに様々な悪い影響を与えるとされています。

 ところで、一般的な食事では1日に2リットルから多くても3リットルの水分を摂取することになりますが、その他にも唾液や胃液、膵液、胆汁や消化管の粘液などが1日に10リットルは出ているとされています。つまり、胃腸の中は水浸し状態であり、胃腸の機能低下は水分代謝に悪影響を与えることは想像に難くありません。

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