怪味腰果

728  (西天満の「中国菜 香味」さんのメニューから)

 今回は、中国菜 香味(シャンウェイ)さんに事前に予約を入れて特別コース料理を作って頂きました。

 写真は前菜の一品目、かの満漢全席にもその名が載っている「怪味腰果」です。「腰果」とは、カシューナッツのことで、その形が腎臓に似ていることからそう呼ばれます。では、なぜ腎臓に似ていたら「腰」果なのかというと、「腰は腎の府」と言って五臓六腑の「腎」の状態は腰に反映される~「府」とは色んな人や物が集まってくるの意~ことから、腎=腰になります(漢方では腰が痛い、だるいという症状は「腎虚」の代表的な症状の一つです。また、腎虚であるからといって西洋医学的に腎機能に異常があるとは限りません)。

 この料理、もともとは四川料理で、カシューナッツに砂糖、唐辛子や花椒(中国山椒)の粉、五香粉(中国の香辛料で、茴香や丁字、肉桂の粉末などを合わせたもの)をまぶしたもので、正しく「怪しい」味がしますが、お酒のあてとしては結構はまります。

 カシューナッツはブラジル原産ですが、薬膳的には「腰」=「腎」を補うとされ、「腎」を補うとは漢方では老化予防、アンチエイジング効果があるということになり、中華の炒めものなどでも人気のある素材です。現在では、中国の海南島やベトナムでも生産されており、栄養学的にも強精ミネラルとも言われる亜鉛を豊富に含みます。

 

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