今や国民病といえるほどの花粉症(アレルギー性鼻炎)を始め、アトピー性皮膚炎や喘息などの疾患は、もともとは小児に多い疾患でした。
これは、漢方の立場から見ると、小児は「脾(胃腸)」、「肺」、「腎」の機能が相対的に脆弱であり、上記のようなアレルギー疾患になりやすいものの、体が成長すると共に内臓の機能も発達し、症状が緩解または治癒していくというのが一般的でした。(ちょっと前までは、「小児」喘息や「小児」アトピー性皮膚炎など、これらの疾患名には「小児」とついていました。)
では、近年、これらの疾患が子供の時に発症してから、大人になっても治らなくなっているのはなぜかと考えた場合、最大の原因は「脾胃(=胃腸)」の機能低下と食事の問題が挙げられます。
即ち、子供が成長し体が出来上がっていく過程で欠かせないのが、食べ物から脾胃(胃腸)の働きで作り出される「精」という物質で、何らかの理由で先天的に「精」が不足していたり(遺伝的な素因)、成長する過程で胃腸の機能や食事に問題があって、後天的に「精」を十分作り出せなかった場合には、大人になってからもこれらの疾患を引きずると考えられています。
漢方的見地に立てば、これらの疾患の蔓延は、「胃腸の機能」と「食」の問題に行き着きます。また、その治療に於いても、症状の激しいときは対症療法的な処方なども用いられますが、根本的な体質改善には、胃腸機能の回復が欠かせません。(「医食同源コーナー」参照)

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