吸物〜栗万頭、海老真丈射込み

Photo_51 (機能に引き続き姫路の日本料理メニューから)

 昆布などでとった薄味の出汁がベースのお吸い物です。日本の水は一般的に軟水とされていますが、特に関西の水はその傾向が強く、反対に関東では硬度が高くなります。

 この水の違いですが、昆布などのお出しは軟水と相性が良く、硬水ではかつお節など魚や肉のあくを抜く作用は強くなる反面、微妙な薄味が出にくくなるそうで、結果的に関東ではどうしても味が濃くなる傾向があるそうです。

 さて、写真の吸物には秋らしくキノコと菊の花が添えられていますが、菊の花には肝臓の余分な熱を冷まして目の充血などもとるという作用があり(漢方理論では、肝臓は目との関連が深く、お酒を飲むと目が充血するというのもその表れです)、漢方生薬としても用いられます。菊の花が入った漢方処方としては杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)という処方が有名で、「飲む目薬」としてかすみ目、疲れ目などに用いられます。

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