妊娠中のストレスと子どものアレルギー

 日経新聞の報道によりますと、妊娠中の母親がストレスを受けると、生まれてくる赤ちゃんが喘息などのアレルギー症状を起こしやすくなるとのハーバード大学の研究成果が学会に報告されたそうです。

 日本でも年々、アレルギー症状を呈する子どもの割合は増加の一途で、環境汚染などの環境因子以外にも、食べ物の問題などが背景にあるとされています。また、両親のいずれかがアレルギー疾患であるなどの遺伝的な要因もあるとされていますが、今回の報告では、妊娠中の母親がダニなどのアレルゲンが少ない環境で過ごしていても、ストレスが強いと子どもに影響を与えることが示されました。

 漢方では、ストレスは五臓六腑の「肝」に影響を与えるとされ、神経質な乳幼児のひきつけやむずかり、歯ぎしりなどに対して、その名も「抑肝散」という処方が用いられてきました。ただし、この処方に関しては昔から「母子同服」とされ、子どもと同時に母親にも飲ませるべきであるとされてきました。

 これは、そういった神経質な子どもの影響で、母親も神経質になるからではなく、神経質な母親から生まれた子供は、特に乳幼児の時期に神経質になるという理由からです。これらのことから考えて、今回のハーバード大学の報告のように、母体がストレスの影響を受けることで胎児に影響し、アレルギー症状までを発症しやすくなるとすれば、漢方的には炎症の強いアレルギー症状(赤味の強い湿疹など)がでやすくなるのではないかと考えられます(細かい漢方的な理屈については省かせて頂きます)。

 いずれにせよ、漢方的な見地からの対策としては、妊娠する前から全身の「気」の流れを良くしておけば、ストレスに対する抵抗力を増すというか、同じストレスがかかったとしても、からだが受ける影響を抑えることが出来ると考えます。特に、生理前になると胸が張るとか、普段からガスやゲップが多いというのは「気」の流れの滞りからくる代表的な症状ですし、基礎体温表で高温期の体温が上がったり下がったり日によって変動しやすい方は「気」の流れが滞りがちですので、そういった方は要注意といえます。気功などでリラクゼーションを心がけたり、それぞれの体質にあった漢方薬を服用することをお勧めいたします。

 

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