鱈の白子の炒り焼き

201202  

 大きめの鱈の白子をこのように盛りつけると、まるで脳みそのようですが、漢方的には白子=精巣と脳みそは単に見た目の問題だけでなく、共に“精”という物質と深く関連しています。

 人間の老化とは漢方で言う“精”の減少過程を指し、“精”が減少すると男女とも、生殖能力や骨密度が低下し、“精”から生じた髄が集まってできているとされる脳の機能も低下していきます。

 このため老化防止には、“精”を多く含む食品を摂ることが重要となってきます。日本でも栄養価の高い食品を摂ると“精がつく”と言いますが、単に高カロリーとかではなく、薬膳的にみて“精”を補う作用のあるものを摂ることが大事で、なおかつその人の体質にあったものを摂る必要があります(漢方薬と同じです)。

 実は、中華食材で高級食材とされているもの(フカヒレやスッポン、ナマコ、魚の浮き袋など)は、その殆ど総てに“精”を補う作用があるとされています。一方で普通の野菜や穀物、肉類にも“精”は含まれていますが、それらの中から“精”を吸収するためには「良く噛む」「胃腸を冷やさない」「胃腸の消化吸収機能が正常」である事が必要であり、口に入れさえすればいいというものではありません。

 また、食材に関しては「旬の時期」、「養殖ではなく天然もしくは野生」、「加工や冷凍されていないもの」の方が“精”をより多く含みます。

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