鱸とジュンサイの羹

201106  初夏から夏にかけて旬の時期を迎える鱸(すずき)の身とジュンサイが入った羹(あつもの)~とろみスープです。

 このメニューは、今から800年ほど前の杭州で生まれた“宋嫂魚羹”という名菜を元にしたものです(オリジナルは淡水魚を使用)が、消化が良くタンパク質の豊富な白身の魚と、胃の粘膜を保護する透明なゼリー状のムチン質におおわれたジュンサイの組み合わせは、夏バテ予防や病後の体力回復などに効果的な一品です。

 元々が、宋五嫂と呼ばれた老婆が、ひどい風邪を引いた弟の為に作って飲ませたとされるもので、病後の体力の回復の際に一番重要な気力(自己治癒力)の主な発生源である胃腸にやさしいのがポイントです。

 現代の栄養学を中心とした発想では、体力をつけるためには高カロリーなものを食べれば良さそうですが、一般的に肉や脂肪分など高カロリーのものは、それを消化吸収するために大きなエネルギーを必要とします(それだけ胃腸に負担がかかるわけです)。

 よって、病後など胃腸機能も低下している状態では、これら高カロリーの食品を食べても消化吸収できないばかりか、胃腸に負担となってかえって体力の回復が遅れることもあります。

 体力の回復に限らず、健康を維持するための最大のポイントは胃腸がしっかり働くことで、滋養強壮効果があるとされる薬用人参も専門的には胃腸の機能を高めるのが主な薬効とされています。また、胃腸機能を低下させる要因としては、暴飲暴食などのほか、現代日本で最も見逃されやすいポイントとしては胃腸を冷やすことです(唾液を始め、人間の消化酵素は20度以下では殆ど働きません=消化に支障が出ます)。

 

 

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