雲白肉

0827  よく茹でて余分なあぶらを落とした豚のバラ肉を薄くスライスして白い雲に見立て、唐辛子が効いたタレがかけられた四川料理の一品です。

 豚バラ肉は別名“肥肉(フェイロウ)”とも呼ばれます(因みにモモ肉は“痩肉”)が、中華料理で最も人気のある部位です。日本だと皮がついていない方が普通かもしれませんが、東坡肉(トンポーロゥ)にしろなににしろ中国では皮付きが当たり前となっています。

 豚の皮の部分はコラーゲンが豊富で、沖縄料理のミミガーやチラガー、てぃびちなども豚の皮抜きでは考えられません。また、古くは豚の皮を煮てからハチミツと米粉を加えて煎る“猪膚湯”という処方も傷寒論に記載されており、体力が弱い人の慢性の下痢やのどの痛みに効果があるとされています。現在でも豚ならぬロバの皮を煮詰めて乾燥させたものを阿膠(あきょう)と呼び、血を補い美容にも効果がある生薬として用いられています。

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