誤嚥性肺炎

 先日、有名な元プロレスラーの方が腎不全による誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)でお亡くなりになったと報道されていました。この誤嚥性肺炎という病名ですが、一般の方にとっては聞き慣れない言葉かも知れませんが、実は日本人の死因の第4位は肺炎で、その多くが高齢者で、尚かつ半数以上が誤嚥性肺炎です。

 誤嚥性肺炎とは誤って飲食物などが口中に存在する細菌と共に気道に入ることで発症する訳ですが、寝たきりや脳梗塞などの後遺症で嚥下がうまくいかないことなどが誤嚥の原因とされています。また、やはり高齢者ではドライマウスとよばれる唾液の分泌が不足した状態になりやすく、そのことが誤嚥性肺炎と密接に関連していることが知られています。

 漢方の立場から言えば、ドライマウスは水分の不足といえばそうなりますが、陰虚とよばれる水分保持能力の低下した体質であることが多く、五臓六腑では水分代謝と関係する脾、肺、腎の3つの機能低下が原因となっていると考えます。一般的に、これらの機能低下は食事や睡眠の不摂生が続くことや老化にともなって進行します。

 特に唇の乾燥や食欲はあってもちょっと食べただけで満腹感をおぼえてしまうといったタイプは「脾」が、皮膚の乾燥や足腰の痛み、だるさ、頻尿などをともなう時は「肺」と「腎」の関係するウェイトが大きいと考えられ、それぞれの体質に応じた処方で陰虚を改善していきます(あくまで水分そのものを補うのではなく、からだの水分保持能力を高めていきます)。また、薬膳的にはユリ根やアマドコロなどにはお肌や口のかわきを潤わせる作用があるとされています。

 

関連記事

  1. “潤い”は夜つくられる

  2. インフルエンザ予防と舌の苔の根深い関係

  3. 緑黄色野菜の大腸がん抑制効果

  4. ストレスで長生き!?(2)

  5. 2009年度学校保健統計調査速報

  6. “食欲”ありますか?