厚岸の牡蛎の湯引き

Photo_32  北海道の厚岸(あっけし)の牡蛎は汚染されていない綺麗な水、豊富なプランクトン、水温が低いことで身が大きくかつよく締まっていることで有名です。

 さて、ここ数年、冬場になるとノロウイルスによる食中毒が話題になりますが、ノロウイルスと牡蛎の関係が必要以上に取りざたされています。しかし、実際に日本で発生しているノロウイルスによる食中毒は牡蛎が直接の原因でないケースが圧倒的に多いそうです。

 また、牡蛎の産地では風評被害を受けて、ノロウイルスのチェックも行うなど、最近では牡蛎に関してはノロウイルスの心配はしなくても大丈夫のようです。

 ノロウイルスによる食中毒は1日〜2日下痢が続くくらいのもので、体力の弱いお年寄りや子ども以外はそんなに心配するような病気でもないのですが、日本で近年ノロウイルスによる食中毒が増加している原因としては、日本人の胃腸が弱くなってきている事と関係があるように思います。

 ウイルスや細菌が原因となる疾患では、すぐに「ウイルスや細菌が存在すること」=「発病」という図式を思い浮かべてしまいますが、人間には抵抗力というか免疫力が備わっており、体が元気であればウイルスや細菌が体内に入ってきても発病するとは限りません。反対に言うと、細菌やウイルスが存在しても、抵抗力がしっかりしていれば発病しません。

 ところが、現代日本人は世界に例を見ないほど冷たいものを飲んだり食べたりすることで胃腸が冷やされています。漢方の考え方では、人間の持つ免疫力や病気に対する抵抗力は「気」のエネルギーによるものとされていますが、「気」は陰陽で言えば「陽」の性質を持っており、また、胃腸が「気」の生成に大きく関与することから、胃腸を冷やす→「気」のエネルギーの低下→免疫力、抵抗力の低下→発病ということになります。

 西洋医学的に考えても、胃腸にある消化酵素は温度が低下すると活性が低下するとともに、胃酸などの分泌の低下により食中毒などが発生しやすくなります。ですからノロウイルスの最善の予防策としては、特に寒い季節には冷たいビールや飲み物を極力控えることです(ほんの10数年前までは冬場にビールのコマーシャルなど見かけなかったように思います)。

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