すだちと汾酒の氷菓/ 急性の頻尿

 汾酒(フェンチュウ)は、中国酒の中でも白酒(パイチュウ)と呼ばれる蒸留酒ですが、山西省杏花村特産の中国八大銘酒に指定されるほど有名なお酒です。

 一般に、中国の蒸留酒は日本の焼酎などに比べても独特の強めの芳香がありますが、漢方理論でも香りは「気」の流れを良くすることから、アルコール度数が高い割には二日酔いしにくいといわれています。

 因みに、日本で一番有名な茅台酒(まおたいしゅ)は、もともと山西省の塩商人が辺地である貴州省まで汾酒を持っていくのが面倒だということで、現地で汾酒と同じ作り方で作らせたのが始まりとされています。

週末topics〜急性の頻尿について

 急に冷え込んできましたが、今回は「急性の頻尿」についてです。頻尿とは、尿の回数が増えて尚かつ不快に感じるということですが、急に尿の回数が増えてきたという場合は、単純に冷えだけが原因ではありません。
 
◎急性の頻尿のパターン

・「寒凝下焦」タイプ 
 
 これから冬にかけて、最も多く見られるタイプで、「冷え」によるものです。もともと冷え(漢方では「寒邪」)は「風邪(ふうじゃ)」と共に上半身を侵す風寒感冒とよばれる「かぜ」などを除くと、下半身に影響を与えやすく、寒邪が「腎」や「膀胱」に影響し、排尿の機能を乱すために発生します。

 このタイプでは、頻尿のほか尿意切迫、残尿感を伴いますが、尿そのものは色が薄く、濁ってもいないのが特徴で、下半身の冷えを伴います。また普段から冷え症の方や血の気の少ない方に多く見られます。

 西洋医学的な検査でも細菌が認められないことが多く、抗生物質なども無効ですが、漢方的には体をあたためて冷えを除く処方で対処します。(当帰四逆加呉茱萸生姜湯など)

・「膀胱湿熱」タイプ

 漢方的には「湿熱の邪」が膀胱を侵すことで発症すると考えられますが、細菌性の膀胱炎がこれにあたります。(ただし、必ずしも細菌が存在しているとは限りません)

 このタイプの特徴は、排尿の際に排尿痛や尿道の灼熱感を伴い、尿も混濁していて、発熱を伴うこともあります。

 漢方的には熱を冷ましながら湿熱の邪を尿とともに排泄させるような処方を用います。(竜胆瀉肝湯など)

・「肝鬱気滞」タイプ

 精神的ストレスや緊張によって生じるもので神経性のものです。バブル崩壊の過程で、東京の丸の内の泌尿器科の先生が、大銀行が不良債権問題や合併問題に揺れているときに、銀行員の中に頻尿を訴える患者さんが急増したとして、このストレス性の頻尿を「丸の内症候群」と名付けられたというのをテレビで見たことがあります。

 このタイプの特徴は、尿量が少ないにもかかわらず頻尿、残尿感などがあり、尿の混濁などは見られず、ストレスの増大により頻度が増すということです。また、頻尿以外にもイライラや睡眠障害、胃腸症状なども同時に訴えることが多いのも特徴です。

 漢方的には、気の流れをスムーズにするという事で対処します。(四逆散、逍遥散など)

 また、このタイプの男性は神経性の前立腺炎なども起こしやすく、それによっても頻尿が生じます。

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