フカヒレとタケノコの煮こごり

 煮こごりとは魚や肉に含まれるゼラチン質で、中華では写真のような冷菜から小籠包など様々な料理に用いられています。成分的にはタンパク質の塊のようなもので、栄養価が高く、滋養作用が期待できます。

 小籠包などは、豚の皮から得られるゼラチン質をあんとともに包んで蒸し上げたものですが、漢方生薬としてはロバの皮を煮込んで得られるゼラチン=膠(にかわ)質を阿膠(あきょう)と呼び、古来、補血(「血」を補う作用)の要薬として用いられてきました。

 阿膠は貧血の改善だけでなく、滋陰作用といって体に必要な潤いをつける作用もあり、特に女性の方で、貧血気味でお肌も乾燥しやすいという方にとっては、お肌をみずみずしくしてくれる作用も期待できます。

 世間では、美容目的でコラーゲンをいくら食べても胃腸で消化されるので意味がないというようなことをいう方がおられますが、何千年にもわたる漢方の使用経験では、少なくとも阿膠にそういった効果があることは間違い有りません。

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