下仁田ネギと合鴨の蒸しスープ

(「竹爐山房」さんのメニューより)

 下仁田ネギは群馬県下仁田町の江戸時代からの特産品で、栽培期間も15ヶ月と、普通のネギの数倍かかるだけでなく、土壌の関係で下仁田以外の土地では栽培が難しいとされています。葉も軟白部分もともにかなりの肉厚で、成分的にもネギ特有のタンパク質であるミューシンや、ネギ独特の辛味成分である硫化アリルが普通のネギの3倍も含まれています。

 ネギの薬膳的な効用は体をあたためる他、軟白部分に多く含まれるぬめりのある部分(ミューシン)には胃腸の消化力を高める作用があります。また、合鴨にも胃腸の機能を高める働きがあります。このメニューは素焼きの器の中で長時間蒸されることで、下仁田ネギの独特の甘みと合鴨の滋味がまろやかに溶けあい、これぞ中華のスープというお味でした。

 スープと一口に言っても、ヨーロッパでは肉や野菜を長時間煮る、日本では短時間にカツオや昆布でダシを取る、という特徴がありますが、中華では鶏のスープなどに具材を入れて蒸し上げるというのが最大の特色で、食材の滋味を引き出しながら雑味を抑えるという点では最も優れているように思います。

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