春巻き

0320  (東京、日本橋コレドの中にある「維新號 甬江(いしんごう よんじゃん)」さんのランチメニューから。

 ご存知、春巻きです。このブログでも何度か取りあげましたが、春巻きは文字通り新春に新鮮な生野菜と薄餅(パオピン)と呼ばれるクレープ状のものを食べる習慣から発展したものです。

 もともと中国では生野菜を食べる習慣はないのですが、新年を迎えるにあたって口の中を清めるという意味で生のまま食べられていたそうです。ただし、他の時期に敢えて生野菜を食べることもなく、やがて薄餅で野菜を捲いて揚げるという現在の形の春巻きに進化したと言われています(そういった意味ではベトナムの生春巻きは、オリジナルの春巻きに近いと言えます)。

 さて、野菜に限りませんが食材の善し悪しに関しては、「新鮮」さが重要となります。薬膳的に考えると、人間は食べものから物質的な栄養を取り入れるだけでなく、「気」も取り入れているわけで、新鮮かどうかは栄養素の問題だけでなく、その食べものに含まれる「気」のエネルギーが多いか少ないかの問題になります。よって、栄養学的に問題がなくても加工食品や冷凍食品ばかり食べていると、「気」のエネルギーの低下を招き、具体的に言うと気力低下から免疫力の低下を招きかねません。

 蛇足ながら、「気」を取り入れるには生野菜のように生のまま食べるのが一番良いかというと、そうではなく、あくまで新鮮な食材を加熱調理して食べることが基本になります。理由は、このブログで繰り返し述べてきましたが、生の食材は胃腸に余計な負担がかかるからです。

 

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