グリーンピースとズワイガニのスープ

0509 (引き続き、チャイニーズレストラン聖兆さんのメニューから)

 グリーンピース~エンドウ豆は、スナップエンドウやサヤエンドウなど日本でもいくつかの種類が食べられていますが、中国ではエンドウ豆の茎と葉を豆苗と呼び、高級野菜として炒めものなどに使われるほか、完熟したエンドウ豆は西太后も好んだという豌豆黄(ワンドウファン)に用いられたりと様々に応用されています。

 さて、エンドウ豆の薬膳的な効能としては、胃腸の機能を高めて体内の余分な湿気を除くというものです。一般的には見落としがちですが、胃腸(漢方の五臓六腑では「脾」)は水分代謝に大きく関係しており、顔や手足がむくみやすいとか、車などの乗り物に酔いやすい、あるいはしょっちゅう頭痛がするといったケースでは、胃腸の水分代謝異常から体内に余分な湿気や水分(水毒とも言います)がたまっていることが原因であることが多々見られます。

 注意しないといけないのは、水分を大量に摂っていなくても、冷たいものをのんだり、薄着でおなかを冷やすことは胃腸の機能低下につながり、結果的に不要な水分が体内にたまる原因となります。漢方では、舌診と言って舌の状態を観察しますが、過剰な水分を抱えている方は舌の上の苔が分厚くなりますので、時々、鏡を見てチェックしてみることをお勧めします。

 ついでに言うと、舌の上の苔が分厚い状態では、口の中が粘りますので、余計に水分が欲しくなるなど悪循環に陥るばかりか、漢方理論では不安神経症にもなりやすいと考えられています。

 

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