漢方の基礎理論では女性は49歳で閉経することになっていますが、人によって多少前後するものの、この事自体は自然の摂理として女性なら誰にでも起こることです。ただし、人によってはこの時期に身体的、精神的に様々な不快な症状を呈することがあり、そういった不快な症状を更年期障害と呼んでいます。
漢方的には、更年期障害とは生殖機能をつかさどる「腎」の機能低下(=腎虚)が原因で生理が閉止することから生じる一連の変化という捉え方になりますが、特に
・陰陽のバランスが乱れること
・精神的なストレスが関与すること
の二つの条件が揃うことによって、様々な症状が発生すると考えられています。
また、更年期障害に限ってはその第一段階は「腎陰虚(※)」であるものの、比較的短期間で陰陽両虚(※)が発生するという特徴があります。いずれにせよ、更年期障害に対しては補腎こそが基本的な対処方法となります。
※腎虚とは簡単に言うと老化現象ですが、人によってのぼせ、手のひらや足の裏などのほてりなどを伴う場合を「腎陰虚」とよび、反対に冷えやむくみといった随伴症状を伴うものを「腎陽虚」とよびます。また、陰陽両虚とは「寒がりの暑がり」といった陰も陽も虚した状態をいいます。
次に、更年期障害でよく見られる症状については
1)陰虚内熱証・・・ホットフラッシュ、のぼせ、発汗
2)陰虚精虧証・・・腰痛、背中の痛み、足のかかとの痛み
3)陰虚血燥証・・・皮膚の乾燥、かゆみ、しわの増加
4)陰虚肝旺証・・・頭痛、めまい、情緒不安定
5)心腎不交証・・・不眠(寝付きの悪い)、動悸
6)肺腎陰虚証・・・乾いた咳や息切れ、口の乾燥感
などの腎陰虚をベースとした病態が初期の段階によく見られますが、症状がすすむと
1) 腎気虚弱・・・崩漏(不正性器出血)
2) 脾腎陽虚・・・むくみ、強い冷え
などの症状を呈することもあります。
漢方治療の原則は、衰えた「腎」を補う(=補腎)ことが基本になりますが、それぞれの自覚症状に合わせた処方の選択が重要になってきます。
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・瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)
・天王補心丹(てんのうほしんたん)
・黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
・当帰飲子(とうきいんし)
・八千丸(はっせんがん)
・金匱腎気丸(きんきじんきがん)
など
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・大豆イソフラボン
・エキサティバ
・田七人参(でんしちにんじん)
など
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