里芋は南アジア原産で、多くの品種がありますが、石川小芋は里芋のなかでも小芋を食べる品種の代表的なものです。
昔は、中秋の名月にこの小芋を飾る風習があったそうですが、いつの頃からかお団子に取って代わられたそうです。(因みに、小芋にかけられているピータンの黄身を裏ごしして作られたソースは月を表しているようにも見えます)
里芋の漢方的な効能としては、胃腸を丈夫にするほか、頸部のリンパ結核にも有効であるとされています。
現代栄養学的には、食物繊維が豊富なほか、ヌルヌルした部分に含まれるムチンやガラクタンという物質が注目されており、ムチンは胃の粘膜を保護するほか体内でグルクロン酸に変化して肝臓を保護する働きを示します。
また、ガラクタンは、脳細胞を活性化させてボケを防ぐほか、免疫を活性化させるという報告もあり、里芋を調理するときはできるだけぬめりを除かないように塩もみしたりゆでこぼしたりしないほうが良いと言われています。