そもそも花粉のような基本的に無害なものに対して過剰に反応し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状がでるのはその方の衛気不足が原因ですが、同じ花粉症と言っても漢方的に見た場合、大きく分けると3つのパターンに分かれます。
1.寒飲阻肺タイプ
朝起きたときから、くしゃみを連発して、一日中薄い鼻水がタラタラあふれ出てきて、ティッシュが何枚有っても足りないというタイプです。数年前までは、花粉症と言えばこのタイプの方が圧倒的に多く見受けられました。
基本的に「冷え」と「余分な水分」を体の内部に持っている人で、新薬の抗アレルギー剤を服用すると、眠気やだるさが強く出るタイプです。漢方では不要な水をさばいて鼻炎をおさえる処方を中心に使います。
2.熱因阻肺タイプ
1のタイプに似ていますが、午前中は鼻水が中心でも、昼頃からだんだんと鼻水よりも鼻づまりの症状が強く出てくるタイプで、同時に目のかゆみなども生じるタイプです。新薬の抗アレルギー剤などを使うと、鼻の症状はマシになりますが、目のかゆみがかえって強くなったりもします。
このタイプの人には、1番目のタイプに用いる処方にプラスして、かゆみや炎症を抑える処方をプラスします。
3.気陰両虚タイプ
中年以降になってから発症する方に多く見られるタイプで、鼻水よりも、鼻の乾燥感、痒み、鼻づまりなどが強く、目や耳まで痒くなることもあります。
普段から、ストレスを強く受けている、お酒をよく飲む、唐辛子など辛いものを好むといった方に多く見受けられます。漢方では粘膜の潤いを増す処方をベースに、痒みを抑える処方を加えたりします。
以上、花粉症で良く見受けられる3つのパターンを挙げましたが、共通しているのは衛気不足から粘膜のバリア機能が低下している点と漢方的に見て胃腸の機能に問題があり、飲酒や唐辛子などの刺激物や冷たいものを摂取することで症状が悪化するということです。また、同じ人でも寒い時期と暖かい時期では異なる症状を呈することもありますし、ストレスの影響でかゆみが強く出ることもあります。
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・小青竜湯(しょうせいりゅうとう) ・銀翹散(ぎんぎょうさん) ・鼻淵丸(びえんがん)
・鼻淵膏(びえんこう)
・衛益顆粒(えいえきかりゅう)
など
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花粉症の予防
花粉症の予防というと、マスクの着用などを思い浮かべられると思いますが、上にも書いたとおり、花粉症の発症には「衛気不足」が大きく関与していることから、最低でも発症の1ヶ月くらい前から衛気を増強する処方を服用することで、花粉症の発症そのものを予防、または発症しても症状を軽減させることが可能です。(漢方理論では「衛気」こそ、体中の皮膚や粘膜を守ってくれている目には見えないマスクのようなものです)
また、衛気不足は、花粉症のみならず以下に挙げる様々な症状の原因ともなります
・疲れやすい
・息切れしやすい
・冷房に弱い
・風邪を引きやすい
・汗をかきやすい
・じんましんがでやすい
花粉症以外にもこれら衛気不足による自覚症状のある方は、衛気を増強することでこれらの症状も改善していきます。
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・衛益顆粒(えいえきかりゅう)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・八仙丸(はっせんがん)
など
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