神経痛や関節痛などの疾患のことを漢方では「痺症(ひしょう)」と呼びますが、「痺」
とは、「気」や「血」が、その通り道である「経絡(けいらく)」を流れなくなるという意味で、そのことによって痛みが発生すると考えられています。これを「不通則痛」(通じざれば即ち痛む)と言います。また、流れるべき「気」や「血」が不足しているために、栄養不足の状態になって発生する痛みを「不栄則痛」と言いますが、結果的に「気」や「血」が流れていないこと(「不通」)で痛みが発生するというのが基本的な考え方です。
では、なぜ「気」や「血」の流れが遮断されるのかというと、外邪(環境因子)である
「風」「寒」「湿」などが影響したり、ストレス(漢方では「七情」)、飲食の不摂生、過労
から外傷に至るまで様々な原因が挙げられます。
漢方では、痛みの疾患に関しては、
どこが痛むのか・・・痛む場所によって、内臓とのつながりや、影響している環境因子を類推することが出来ますので、痛む場所(頭痛でも、側頭部か後頭部、頭頂部のどこが痛むのか)や、同じ所がずっと痛むのか、遊走性かなど
・いつから痛むのか・・急に痛くなったのか、またはだんだん痛くなってきたのか、いつから痛いのかなど
いつ痛むのか・・・痛みの発生する時間帯や季節、どういった時(動作時や安静時、空腹時や食後)に痛むのかなど
どんな痛みか・・・・シクシク痛む、締め付けられるような痛み、刺すような痛みなど、細かく分ければ、漢方では20種類以上の痛み方の表現がありますが、どのような痛み方をするのか、また、お風呂で温めると楽になるかどうか、患部は熱を持っているかどうか、揉んだりすると痛みは和らぐのかどうかなど
といった情報と、その方の体質や他の疾患との関連性のほか、季節要因なども考慮して処
方などが決定され、最終的に流れが悪くなっている「気」や「血」の流れを改善することで痛みをなくしていきます。
※「痛みの疾患」に根本的に大きく関わっているのが「胃腸機能」で、胃腸の機能が低
下すると体内に余分な「湿気」や不要な「水」が溜まりやすくなって、これらの不要な水
分の存在が基本的に「気」や「血」の流れを邪魔して、痛みが発生しやすくなります。

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