2008/09/11 関西地方は8月の猛暑が一段落して、朝晩は涼しくなってきましたが、今頃になると胃腸の調子が悪くなったり、体の疲れがとれないといった夏バテ症状を呈する方が増えてきます。
原因の一つとして、温度が下がってきているにもかかわらず、薄着や、冷たい飲み物を飲みすぎたりと真夏の習慣を継続していて、からだに負担になっている事が挙げられます。当たり前の話しですが、人間は恒温動物ですので体温を36.5度程度に維持する必要があり、気温が下がると言うことは体温を維持するためにそれだけ多くのエネルギーが必要となりますので、それが「疲れ」を自覚する原因ともなります。また、普段から低体温の人ほどこの時期に疲れを感じやすくなります。
ところで、冷え症=低体温というわけではないですが、現代日本人に増え続けていると言われる低体温の方は何が問題になるのかというと、 1.免疫力が低下する 2.新陳代謝が低下する 3.体内の酵素活性が低下する 4.基礎代謝が低下する など病気にかかりやすくなったり、あまり食べなくても太りやすくなったり(厳密に言うと太ると言うよりはむくみやすくなります)、胃腸の消化吸収力が低下したりと全身に様々な悪影響を及ぼします。
漢方的に見た場合は「気虚」や「陽虚」という体質であり、その他の自覚症状などを考えながら、漢方薬としては五臓六腑の「腎」と「脾」を中心に温めていく必要があります。また、同時に食事で言えば冷たいもの(冷蔵庫で冷やしたものとかではなく、体温よりも低いもの)を控えるだけでなく、食べ物の性質としてからだを冷やす作用のあるものを控え、温める作用のあるものを積極的に摂るようにすることも重要です。また、腸内細菌は低温で悪玉菌が増殖しやすくなり、温度が高くなると善玉菌が増え、更に善玉菌が食べ物を発酵させることでも腸管内の温度が上昇しますので、善玉菌を増やすような食事〜冷たくて、伝統的に食べてこなかったヨーグルトではなく、日本古来の発酵食品(味噌や納豆、漬物など)〜も積極的に摂るようにすることも重要です。 また、ここ数年ブームになっている半身浴ですが、疲れを感じている時はあまり汗をかかない方がよい(汗は水分と共にからだから気力の元になる「気」も漏れていくと考えられています)ので、いくら冷えているからと言っても夏バテ気味の時や食後に眠さを感じる時は、長時間の入浴はお勧めできません。また、冷えているからといってあまり熱いお湯に入るのはかえって逆効果になります。
夏バテ症状がいつまでも続くとか低体温の方は、体質だからと諦めずに、食事内容の見直しと、漢方薬などで胃腸機能を正常(毎食、空腹感があって、食後に眠くもならず、便通も安定しているような状態)に保つように心がけることで徐々に改善していくことは可能ですので、是非ご相談下さい。
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